あ~忙しいな仕事もなかなか終わらないし、帰ったらメシ食って寝るだけだ…
休日は掃除して、家のやる事やると1日終わってまう
これこれ若者よ、仕事の効率を上げるなら、今話題の時短術の本を読み
1分1秒無駄にしないよう意識して生活をするのじゃ。
さすれば近い未来、望み通りの人生を手に入れることができるじゃろう。
なるほど!時間管理を徹底して無駄をはぶき、望みの人生を手に入れるぞー!
そしてプルおは1年がんばったみた…
なんやねん!全然ラクにならへん!
てか、ますます忙しくなっとるわ!
あのクソじじいどこいった(怒)
やば…
じゃ、この人の時短術なんかはいかが…(汗)
こんな方たちいませんか?
仕事忙しく話題の「効率化」「時短術」等のやりかたをやっても一時期はラクになるがまた忙しさがもどってしまう。
休日を無駄に使わないよう充実させるためにSNSで話題の場所に行く、体験をすることを考える。
いつかラクになり、もっと充実した本当の人生が訪れると思いながら…
なんでこんなにも時間がない、ラクにならないのか
原因コレ
時間を支配しようと考えるから
やりたいこと、やらなきゃいけないことを全てできると思い、時間を有効的に、効率的にすればするだけ実はもっと忙しくなっていくのです。
なんでやねん!んなわけねーだろ
時間の使い方考えねーと、一生ラクになれないでしょ
そうだ納得させろ!
解決策見つかりました!
限りある時間の使い方 著オリバー・バークマン
この本を読むことによって
- なんで時間の作り方を考えると逆に忙しくなるのか
- 効率的に時間を使おうと考える落とし穴
- 「いつかラクになる」、ならない理由
を知ることができるでしょう。
じゃどうすればいいのか、なぜなのか教えてくれー!
わしは信じないぞ!……うそわしも連れてって~
われわれに与えられたこの時間はあまりの速さで過ぎてゆくため、ようやく生きようかと思った頃には、人生が終わってしまうのが常である。
古代ローマの哲学者 セネカ
時間の作り方を考えても時間がない原因
時間がない原因1
あれ、冷静に考えると現代は便利になって、時間がかからないようにどんどん良くなってるはずじゃない?
そうですよね、だって食器洗い乾燥機とか洗濯機、自動お掃除ロボットで家事の時間も大分減らせる。
飛行機、電車など乗り物も移動時間を大幅に短縮してくれるし
食べる時間を節約する代替えドリンク、オンラインバンク、キャッシュレス決済なんて昔と比べたらものすごく時間短縮できてる。
時間管理の時短方法なんていっぱい出回ってるやん
なあみっちり
う…うるせ~
なのに誰も時間が増えたと感じていない。
なぜならそれらを活用すれば
- もっと仕事をこなして
- もっと会社に利益を出そうとし
- もっと多くの習い事に子供を連れていって
- もっとあいた時間に何か詰め込もうとする
永遠に忙しくゴールはない
これらが成功しても、ストレスは減らない、以前より忙しくもっと不安で、空虚な気分になるだけ。
確かに効率化に成功してもしても変わらず忙しい
むしろ生活が加速したせいで、みんな以前よりもイライラしている。
- 重いウェブサイトで10秒待たされるのは我慢できない
- 会計のレジ待ちで現金払いの人が遅いとイライラ
- 飛行機、電車でその乗り物に乗るだけでも時短だったのに、Suica、飛行機乗るのにQRコードだけで便利になって、その便利な乗り方をしない人にイライラ
なんか矛盾してない⁉
効率化を考え、時間ができても、人はできた時間にさらにやる事を詰め込んでいくからいつまでも時間がない。
時間がない原因2
・資本主義社会が原因
資本主義社会を生きているので、自分の時間を利益を生むための道具としてしまっている。
資源、時間、自分の能力で利益を得ようとする社会なので、自分の時間を有効活用しようと躍起になってしまっている。
そのせいで現在の生活を、将来の幸福に向かうための移動手段としか考えられなくなって、現在を楽しむことができなくなっている。
幸福のためにお金を得ようとして自分の時間を削るから、いつでも時間はないよね
「時間をうまく使おう」「時間をうまく使おう」と考えれば考えるほど、「今」は将来の幸福に向かうための通過点になってしまうため、
- 今日も将来のための通過点
- 明日も将来のための通過点
- 来週も来月も来年も将来のための通過点
じゃ、具体的にいつが?いつになったら幸福だと言える時なの?
理想的な未来を求めるため、時間の作り方、効率化を永遠に考えて追うだけで「今」を無駄にしていってしまうのです。
利益のために人生を道具化しない人たちは、現在の喜びを十分に味わうことができる。
例があり
メキシコの漁師が1日に2~3時間しか働かず、太陽の下でワインを飲んだり、友達と楽器を演奏したりして過ごしている。
それを見て愕然としたアメリカ人のビジネスマンは、漁師に勝手なアドバイスをする。
「もっとたくさん働きなさい、そうすれば利益で大きな漁船をたくさん買って、他人を雇って漁をさせ、何百万ドルも稼いで、さっさと引退することができる。」
それを聞いた漁師は「引退して何をするっていうんだ?」と尋ねる。
ビジネスマンはそれに答えて言う。
「太陽の下でワインを飲んだり、友達と楽器を演奏したりできるじゃないか。」
人生の意味を見失ってしまってはいけないな
人生の時間はどんどん少なくなる。あらゆる瞬間は「最後の瞬間」
- 子供の成長
- 友人との付き合い
- 恋人との付き合い
- 家族との過ごし方…
自分たちはこの瞬間を「これが最後と」気づかないまま過ごしてしまう。
この貴重な「瞬間」「時間」を理想の未来のために踏み台としてまで使ってはないでしょうか?
時間を有効活用せよという資本主義の圧力は、人生の意味を徐々に食いつぶしていく。
時間の作り方、効率化を考える落とし穴
時間の作り方を考えて効率的にやり、やることを次々やれるようになったとして、それでもう安心とはいかない。
やることがたまらないようになったなら、それはそれで良くない?
それは
あなたへの期待値が上がっていく
やることをこなせばこなすほど、「あの人はものすごく仕事が速いね」と評判が広まりあっちこっちからどっさり仕事が降ってくる。
上司だってバカじゃないから、仕事が遅い人に余分な仕事をやらせようとはしない。
確かにうちの会社でも、仕事速いヤツは遅いヤツよりも仕事量は多く頼まれている。
でもそいつ仕事量多くこなすけど、出世しないし、給料は遅いヤツと一緒だな…
仕事が降ってこなく、成果をだしてなんとか時間を作れても
今度は社会的プレッシャーがやってくる。
- もっと運動しなくては
- 保護者会に顔を出さなくては
- 家の汚い箇所が気になり、もっとキレイにしなくては
- 男らしくするにはあれをしないと、女らしくいるにはこれをしないと
- ○○歳になったんだし結婚しなければ
と時間があればあるだけやることは勝手に増えていく。
やるべきことの定義がどんどん広がっていく。
これもやろう、あれもやらなければと自分で増やしていってしまうのです。
時間の作り方で時間を得たとしても、なんか忙しい…
仕事のこと、家のことの時間を効率的にを考えてプライベートの時間を作ることができた。
そして休日は何しようか考える、せっかくできた時間を有効的に使うように…
充実した理想の人生を送るために…
やっとこさ作れた時間なんだから無駄にはしたくないよね
旅行したり、話題の食べ物食べに行ったり、いろいろ体験して、充実した人生おくりたいよな
その考えが次は、仕事家事以外でも忙しくさせるのです。
充実した日々、人生を送らなければ送らなければと考え、いろいろと計画をたてる。
しかしこれもゴールはなく、やりたかったことをできたとしも満足いかない。
自分ができる以上のことをやり遂げなければ、満ち足りていると思えない。
世界中のありったけの体験を味わい、楽しい活動を詰め込んで「人生を生ききった」と感じたいと願うから。
満足できない理由
- 世界が提供してくれる体験の数は無限大
だからどんなに頑張っても満足せず、もっともっとすごい体験をしなければと思うようになってしまい、結果無力感が増していく。
- インターネット、SNS
インスタグラム等で世界中の「どこどこ行ってみた」「なにしてみた」「人生に一度は体験してみたい事」など大量の情報をながしてくる、やりたいことを無限に増やそうとしてしまう。
そしてもっとやらなければという切迫感を悪化させる。
時間を有効活用するはずのツールなのに…
例えば
- SNSで参加したいイベントの情報を効率てきに得ることができるが、逆に参加しきれないイベント情報に圧倒される。
- マッチングアプリは効率的に相手を探せるけど、探せる相手が多すぎて良さげな人を見つけても、もっと魅力的なひとがいるんではないかと多くを失った気分になる。
そう言われて気づくな、大量の他人の情報観まくって、憧れて、嫉妬して自分もそうならないとと焦り始める...
スマホの悪影響をもっと知りたい方はこちらの記事
このようにプライベートでできた時間も人生を充実させることばかり考えて、焦ってこなしきれない量をのやることだらけになってしまっては忙しさは消えず本末転倒です。
知らず知らずそうなっていないでしょうか?
時間の作り方を求め過ぎないために 解決策
時間の作り方を求め、効率化の罠について理解できたからって、全て解決できたわけではない。
やるべきことはやはりあるわけで、仕事、家庭で立場的にやらなければならないことはある。
それでも、選択肢はあります。
1・「もっと効率的にやれば忙しさからは逃れられる」という希望を捨てる。
どんなに効率的にやっても忙しさは終わらない、やるべきことは多すぎるし、これから先もかわらない。
この事実を理解していれば、「いつか楽な日々が来て、充実した人生をおくれるんだ」という非現実的な期待を持たなくてすむようになるでしょう。
全部できるという幻想を手放そう
そして一握りの重要なことだけに集中しよう
2・自分の時間の取り分をとっておく
時間の作り方を考えてから時間を作っても、その時間はどんどん他のことに使ってしまい自分の大事なことはできなくなる。
だからもう時間ができてからその大事なことをしようとは思わず、本当にやりたいことがあるのなら今すぐにそれを実行しよう。
自分の時間を先に取ってしまわないと、いつまでたっても実行できません。
4000週間のうち、いくらかでも大事なことに使いたいなら、まずそれをやりはじめよう。
オリバー・バークマン
まとめ
今の社会、職場ではこの時間のプレッシャーからは抜け出せない。
関わる人全員がこの考えを知っているなら良いけど、「上司、世間」はもっと早くと求めてくる。
だから自分だけでも、この考えもあることを理解しているだけで、今後の人生を送っていくにあたって効率化の罠にハマっていっているのか気づけ、少ない時間を有効的に使えるようになるでしょう。
- 「もっと効率的にやればいつかラクになる」という希望を捨てる。
- 時間ができて、またやる事を詰め込み過ぎてる自分に気づく。
- 本当にやりたいことがあるなら、いつかできると思わず今すぐ取り掛かろう
この本を読むと時間の作り方ばかり求めすぎてた自分に気づけるので、ぜひ一読してほしい。
充実した人生をおくろうとばかりに、休日は予定入れたが
大雨などで天気悪くて「今日は天気悪いから中止だな」と自分に言い聞かせ、
ちょっと嬉しい自分がいる。
わかるはそれ~、ホントにしたかったことではなかったんだな
SNSで影響されて自分もキラキラしたかっただけ…
時間に追われない人生をおくれるのは、この本を読んだあなた次第です!
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